前回はモンティ・ホール問題について紹介しました。
そして、いくつかの考え方を紹介しましたが、それは全て間違いでしたね。
では、正しい考え方は何であるのか。今回はこれを紹介していこうと思います。
まずは全ての場合について、扉を変えた場合の確立を求めてみましょう。
まず、最初にAの扉を選んだ場合を考えます。
この時アタリとハズレの組み合わせは
①Aアタリ Bハズレ Cハズレ
②Aハズレ Bアタリ Cハズレ
③Aハズレ Bハズレ Cアタリ
の3通りあります。
①の場合、司会者はBまたはCの扉を開けますが、どちらの場合も残るのはハズレの扉です。
その為、変えた場合はハズレとなります。
②の場合、司会者はCの扉を開けます。
この時、残ったBの扉はアタリなので、変えた場合はアタリとなります。
③の場合、司会者はBの扉を開けます。
この時、残ったCの扉はアタリなので、変えた場合はアタリとなります。
よって、最初にAの扉を選んだ場合、アタリが2通りハズレが1通りとなります。
次に、最初にBの扉を選んだ場合を考えます。
この時アタリとハズレの組み合わせは
①Aアタリ Bハズレ Cハズレ
②Aハズレ Bアタリ Cハズレ
③Aハズレ Bハズレ Cアタリ
の3通りあります。
①の場合、司会者はCの扉を開けます。
この時、残ったAの扉はアタリなので、変えた場合はアタリとなります。
②の場合、司会者はAまたはCの扉を開けますが、どちらの場合も残るのはハズレの扉です。
その為、変えた場合はハズレとなります。
③の場合、司会者はAの扉を開けます。
この時、残ったCの扉はアタリなので、変えた場合はアタリとなります。
よって、最初にBの扉を選んだ場合、アタリが2通りハズレが1通りとなります。
最後に、最初にCの扉を選んだ場合を考えます。
この時アタリとハズレの組み合わせは
①Aアタリ Bハズレ Cハズレ
②Aハズレ Bアタリ Cハズレ
③Aハズレ Bハズレ Cアタリ
の3通りあります。
①の場合、司会者はBの扉を開けます。
この時、残ったAの扉はアタリなので、変えた場合はアタリとなります。
②の場合、司会者はAの扉を開けます。
この時、残ったBの扉はアタリなので、変えた場合はアタリとなります。
③の場合、司会者はAまたはBの扉を開けますが、どちらの場合も残るのはハズレの扉です。
その為、変えた場合はハズレとなります。
よって、最初にCの扉を選んだ場合、アタリが2通りハズレが1通りとなります。
以上のように考えると、アタリの場合が全部で6通り、ハズレの場合が全部で3通りとなります。
よって、アタリの確率は2/3です。
どうでしょうか?
次はもう少し感覚的に捉えていきましょう。
扉の数を100個に増やして考えてみます。
最初に1つ扉を選んだ後、司会者が選ばなかった扉のうちハズレの扉を98個開けます。
この場合はいかがでしょうか?
変えた方が良い気がしませんか?
変えなかった場合にアタリになるのは、最初に選んだ扉がアタリだった場合のみです。
それに対して、変えた場合にアタリになるのは、最初に選んだ扉以外がアタリだった場合です。
こう考えると、変えた方がアタリの確率が高くなりそうですね。
さて、いかがでしたか?
今回は2つの方法でモンティ・ホール問題を考えました。そして、これが正しい考え方なのです。
つまり、モンティ・ホール問題の答えは
「変えた方が確率は高い」
となります。
このモンティ・ホール問題がアメリカのテレビ番組で初めて出題された時は、数学者でさえ答えが分かれてしまったそうです。
こんな不思議な確率のトリックであるモンティ・ホール問題。
皆さんは正しい答えが導き出せたでしょうか?
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